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せんくら 仙台クラシックフェスティバル 2025。

また今年も行きました~。今年も「コレに行きたい!」……というよりは消去法の結果。

ジャンルで選びました。

まずは声楽。
去年素敵だったオペラ・ガラはないようだなあ。大西宇宙さん、また見たかったがなあ。じゃあどれにしよう。

次にピアノかヴァイオリン。
演目的に唯一目を惹いた、「名曲音楽劇:音楽探偵すがわら『センクーラ伯爵失踪事件』。
これ、ピアノとバリトンの兄弟らしいんですけど、こんなタイトルで何をするのか、
気になるじゃないですか!イロモノっぽいけど。

そして、オケも聴きたいな。グランド・フィナーレは人気だから多分チケット買えない。
でも4日は行けないし、他の仙フィルの演目はスタンダードなクラシックじゃないのよね。

だが意外なことにグランド・フィナーレのチケットが取れました。おおう。

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10月3日 14:45~15:30 日本の四季~そして明日へ

ソプラノ:菅 英三子
ピアノ:多田聡子 

うーん……正直いまひとつだと思った。歌とピアノの音が微妙にずれていた気がして……
歌と伴奏はぴったり合わない方が奥行きが出て良い、とかそういうことなんですかね。
会場が交流ホールで、音響がダメだったのか。歌いにくいというのはあるだろうな。

ピアノが暖色系の音色であるのに対して、声は寒色系な気がした。
声をもう2ミリくらい押し上げたい、と思っていた。
知らない曲は気にならなかったんだけど。

「落葉松」が良かったですね。
喋りは菅さんも多田さんも柔らかくて素敵だった。

10月3日 15:45~16:30 オール・ラヴェル・プログラムを聴く

ピアノ:津田裕也

亡き王女のパヴァーヌ
ソナチネ
クープランの墓 の三曲

わたしは「亡き王女のパヴァーヌ」が大好きなのよ!なので生で聴けてうれしい。切ない。
まあ短い曲ですからあっという間に終わったけど。
「ソナチネ」も「クープランの墓」もメロディアスできれいだけど、
これでもかというほどメロディを多投してくるから少々飽きるのは否めない。

この人は手首が柔らかくて指が動く。だからラヴェルのキラキラな曲は合っていると思う。
反面、バーン!という和音は苦手っぽい。
まあここらへんは相反する要素でしょうからね。

音がきれい。ピアノの生音はありがたい。これは楽しんで聴いた。

10月5日 13:00~13:45 菅原兄弟 名曲音楽劇:音楽探偵すがわら「センクーラ伯爵失踪事件」

ピアノ:菅原達郎
バリトン:菅原洋平

演奏レベルはいま一つだったけれど、演目としては面白かった。

このタイトルでどうするんだろうと思ったんですけどね。
ピアノと声楽曲合わせて10曲前後。かなりですね。
ピアノは基本的に弾くだけ。多少仕草での演技も入るんだけど。

バリトンの方がいろいろ演技をする。
最初は仮面を被った伯爵本人。
その伯爵が失踪して、その失踪を調べる探偵。
証人として執事、メイド、庭師の少年。いろいろやってた。

その過程で状況に合った歌を歌うのよ。まあぴったりの歌ってよりは当たらずといえども
遠からず的なもんだけど。(執事が「魔王」、庭師が「野ばら」くらいの)
驚いたのは、メイドが「Lascia ch’io pianga」を歌ったこと。……いや、それ女声ですから!
かなり高かったね。わたしよりも高いかもしれん。テノールじゃないのに。

ピアノはところどころに古畑とかコナンのアレンジを入れていて盛り上がった。

10月5日 19:45~20:45 せんくらグランド・フィナーレ

ホルン:庄司雄大

ソプラノ:中江早希
メゾソプラノ:小泉詠子
テノール:金山京介
バリトン:加耒 徹(かく とおる)

モーツァルト:ホルン協奏曲第3番
ベートヴェン:交響曲第九「合唱付き」第4楽章

このチケットを買えたことも珍しいと思ったが、実は当日券も出ていたらしい。
……珍しいね。こういってはなんだが人気がなかったんだね。
これは演目の問題だろうか。

去年も「第九」だったのよね。実はわたしもチケットを買ってから「また第九かー」と
思ったもの。まあ演者が変わればそれは別物だからとは思うが、せっかくだったら
また少し毛色の変わったものを聴きたい気がする。
今後ずっと第九で行くんじゃないだろうね?第九と威風堂々の二曲が固定だとさすがに。

「ホルン協奏曲」。
ホルンのソリストなんて初めて見たー。
ピアノはもちろんピアノの前に座るし、ヴァイオリン、フルート、チェロなんかは
よく見るけど、ホルンはあの位置で吹くんですねえ。ちょっと違和感があった。
指揮者の方を見るのは当然だろうが、こっちから見ると真横だもんねえ。
まあホルン自体は客席を向いているけど。

オケが弦と木管だけなので、正直言うと迫力が足りなかった。それは仕方ないんだろうが。
音がまろやかでいいんですけどね。せっかくオケだったら出来ればガチャガチャ弾く系の
曲が聴きたい。ボリュームのあるやつ。

「第九」は好きは好きなんだけど、そんなに毎回聴きたいわけでも……
仙フィル合唱団の出番を作りたいというのもあるかもしれないんだけど、
それでも毎回第九はイヤ。

今回の声楽家は、もちろん聞き分けは出来ないんだけど、ソプラノの中江早希さんは
ちゃんと聴いてみたい気がした。
わたしは第九には性急さというか、意気込んだような部分を求めたい気がしていて、
中江さんにそういうものを感じた。
全体的にあの指揮はわずかにテンポが遅かったんじゃないかな。

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実は今回の仙フィルは満足感が低かったのでした。
ん-。来年は「これ聴きたい!」というのがあるといいけど。
一昨年久しぶりに行ってすごく良くて、去年も期待していなかったわりに
いいコンサートが聴けたので満足感が高かったのだが、今回は……

そんなにがんばって行く必要はないかなと思ってしまった。寂しい。
まあ無理はしないでいいんですよね。自分が我から行っているだけで。

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